曹丕 -曹操の息子-

曹操の跡を継いだのが曹丕ですが、

曹丕には様々なエピソードが現在に伝わっています。

 

その色々な話の中でも陰気で、

人の嫌がる事を数多く行った話は特に有名かもしれませんね。

 

今回はそんな曹丕の意外な一面についての話になります。

曹丕はフルーツ大好きだった

曹丕は甘いものが大好きな人物だったようです。

一言で言ってしまうと甘党男子いうことですね。

 

まぁ甘いものと言っても、

この時代にケーキや羊羹(ようかん)といったものがあるわけではないですが、

当時はその役割の立ち位置にあたるのが果物(フルーツ)でした。

 

 

とにかく果物が大好きだった曹丕は、

 

果物を評価する詩(ポエム)を詠んだりしており、

それが現在にまで伝わっています。

果物(フルーツ)は高級品

この時代、果物は高級品でした。

ですので庶民の者達は、なかなか口にできるものではありませんでした。

 

 

しかし曹操の子供である曹丕ならば話は別です。

 

曹丕は、小さい頃から不自由ない生活をしてましたし、

その中で果物に接する機会も、日常茶飯事だったことでしょう。

 

 

そういう背景からも、毎日曹丕が果物を口にしていたとしても

全く不思議な事じゃなかったはずです。

 

そして小さい頃から食べているうちに、

心の底から果物が好物になっていったのだと想像できますね。

曹丕の好きな果物・嫌いな果物

今回は曹丕が感想を残しているフルーツを、五つほど紹介したいと思います。

  1. 葡萄(ぶどう)
  2. 荔枝(れいし/ライチ)
  3. 梨(なし)
  4. 桃(もも)
  5. 蜜柑(みかん)

葡萄(ぶどう)

曹丕は葡萄が一番好きだったようで、

この世でこれほど美味いものはないと絶賛していました。

 

曹丕は葡萄の良さについて、

「葡萄は甘すぎず、

酸っぱすぎずで丁度よい甘さである。

 

また酒にもよく合う果物で、

葡萄酒は気持ちよく酔うことができる」と言っています。

 

 

そもそも葡萄は西域から伝わったとされており、

後漢時代にも既に果物酒が作られていたようですので、

 

この時代には当たり前のように葡萄酒もあったのでしょう。

 

 

またこれらの感想以外にも二日酔いにもよく効くとも書かれてあり、

そういう意味でも曹丕は葡萄を最高の果物であると絶賛していますね。

 

 

これらのことは唐の段成式という詩人が書いた随筆集である、

酉陽雑俎(ゆうようざっそ)という書物に記載が残っています。

 

これは中国における様々な異聞についての事がまとめられており、

その18巻に曹丕についての事が記載されています。

荔枝(れいし/ライチ)

またこれも酉陽雑俎に書かれてある内容ですが、

荔枝(れいし)についての事も書かれてあったりします。

 

荔枝とはライチのことなので、

これ以降は分かりやすくライチで統一したいと思います。

 

 

 

南方にライチというものがあるらしいが、

「今しがたライチを将吏に分け与えた。

そして自分自身もライチを口にしてみたが味が薄かった」

と語っていますね。

 

 

そして食べる前は酸っぱそうだから、

葡萄と比べるに値すらしないみたいな記載も同時に残っています。

 

ただ実際に食べてみると酸っぱいというより、味気なかった程度の感想だったのでしょう。

梨(なし)

曹丕は葡萄ほどじゃないけれども、大好きだった果物にがありました。

 

「梨は水分を沢山含んでいて、瑞々しくて、

蜂蜜のように甘くて美味しい」と言っていたようです。

 

 

おそらく葡萄を口にするまでは、

曹丕にとって梨が一番の好物だったのでしょうね。

 

ちなみにこの時代の梨は、

6kg程度ある大きさの梨もあったそうですよ。

桃(もも)

現在でいえば、は高級品の一つだと思いますが、

この時代は逆に一般的な食べ物でした。

 

曹丕も簡単に入手可能な桃を、

当たり前に口にしていたのは言うまでもないでしょう。

 

 

これまで見てきた果物からも曹丕が瑞々しく、

程よく甘いものが好きということは判明していますからね。

 

ただ曹丕は桃よりも、葡萄や梨を好んだようですが・・・

 

 

まぁ現在の果物は、品種改良も沢山されているので、

この当時の曹丕からしてみれば、桃よりも梨の方が好みだったのでしょう。

 

後はポピュラー的に出回ってる桃よりも

貴重であった梨や葡萄の方がより美味しく感じたのかもしれません。

蜜柑(みかん)

曹丕は蜜柑が大嫌いだったようです。

嫌いな理由は「酸っぱいから」という単純な理由でした。

 

現在の品種改良がされている蜜柑と当時の蜜柑を比較した場合、

甘さだけをとっても天地ほどの違いがあったのだと思います。

 

 

ただ全く食べてなかったのかというと、たまに食べていたと思われます。

 

その理由は、

「蜜柑のほとんどは酸っぱいけれども、

たまに甘いものがある」という曹丕の言葉が残っているからです。

 

もしも曹丕が現在の美味しい蜜柑を食べたならば、

間違いなく大好きになったでしょうね。

 

 

 

曹丕には残酷な面など色々とエピソードが残っていますが、

 

今回はそんな曹丕からは考えにくい、

果物が大好きだったという一面を掘り下げてみました。

 

今の世の中にもし曹丕がいたならば、

果物だけに留まらず、様々な甘いものの虜になっていたのでしょうね(笑)