三国志の世界では、お酒の話が沢山出てきます。

これは正史の世界でも、三国志演義の世界でも同様です。

 

 

三国志の世界で酒好きと言えば、まず張飛の名前があがるかもれませんね。

有名な人物であり、色々と酒による失敗も多い人物ですから・・・

 

ただこれは三国志演義の中の張飛の話で合って、

正史には「酒」の一文字も出てきません。

 

他にも「竹林の七賢」で知られる劉伶も酒好きとしてはかなり有名ですし、

お酒の失敗談から機転を利かせて出世を勝ち取った徐邈なんかもいたりします。

 

一方で孫権の逸話は酷いものが多く、

びっくりするほどの酒乱だったといいますしね。

 

 

このように良くも悪くも三国志の世界に登場しているお酒ですが、

ここでは三国志に関連するお酒について色々と紹介したいと思います。

 

 

ちなみにですが、中国でのお酒の神様は、

「曹操」です。

 

 

当時の美味しいお酒の作り方して、

 

曹操「九醞春酒法」なるものを帝に上奏したことから、

当時のレシピも奇跡的に残っていたりします。

 

これは今でいうところの醸造酒にあたり、

「日本酒」の源流とも言われている作り方になります。

 

 

「個人的に本当に飲んでほしい」

また「三国志好きが貰って嬉しいお酒」しか紹介する気はありません。

古井貢酒

曹操が「九醞春酒法」なる方法で、

帝に献上したとされるお酒を造ったとされているお酒のレシピ次のようなものです。

  1. 麹30斤(約7kg)と水5石(約100ℓ)を準備する
  2. 12月2日に麹を水で洗って正月まで待つ。
  3. 正月になったら凍っている所を解凍させる
  4. 良質な米を加えて3日に一度発酵させ、9石(約180ℓ)になったら米を追加する事をやめます
  5. これを9回繰り返す
  6. 麹のカスを綺麗にとる(米や麹に沢山の虫がついていたとしても綺麗に取り除ける)
  7. 完成

 

 

そして曹操の時代と同じものではありませんが、

現在にレシピが伝わっていることから似たようなお酒が今でも飲めます。

 

「古井貢酒」ですね。

 

ただこのお酒は「白酒」と言われているお酒であり、物凄く度数が高いです。

 

曹操の時代のお酒は現在の日本酒を見ても分かる通り「黄酒」であった可能性が高く、

「古井貢酒よりも度数は低かった」と思われます。

 

 

それよりも曹操が生きていた時代のお酒の作り方が1800年の月日を経て、

現在にまで伝わっている事が素敵なことですね。

 

赤兎馬

「赤兎馬」は呂布が乗っていた事でも知られる馬で、

「人中の呂布、馬中の赤兎」と呼ばれ、「一日千里」を走ると言われた名馬です。

 

このお酒はまさにそんな「赤兎馬」を由来にした焼酎になりますね。

 

 

「赤兎馬」濵田酒造グループによって2001年に誕生したお酒ですが、

「今までにない革新的な焼酎を生み出したい」

とのことで生み出された焼酎になります。

 

今では「複数の赤兎馬の名前に関する焼酎」も作られており、

芋焼酎・麦焼酎からリキュールと様々なものが取り扱われていますね。

 

 

 

最近で言えば、三国志ファンとしても嬉しい、

KOEIの三国志シリーズ35周年を記念したコラボなども行ったりしていますね。

 

ちなみに「赤兎馬」に合わせて「呂布」というお酒も造っており、

あえて「赤兎馬」セットで売られていたりと、三国志好きには定番のお酒になります。

臥龍梅

現在の日本酒の原型になったかもしれない曹操の「九醞春酒法」。

そんな中で「臥龍梅」という純米吟醸があります。

 

この「臥龍」は諸葛亮から由来しているもので、

高い志を持ちながらも野に隠れていた様から生まれた言葉です。

 

 

そして何故「臥龍」に「梅」がついたかですが、

 

徳川家康が幼少の頃に「清見寺」で植えた梅が、

長い月日を経て大きなものとなりました。

 

そして家康自身も人質生活から天下人まで上り詰めたわけでして、

現在では家康が植えたとされる梅の木を「臥龍梅」と呼ぶようになったといいます。

 

それがお酒の名前に採用されたということですね。

 

「紹興酒」と言えば、

三国志の聖地である中国と切っても切り離せないものになります。

 

その中でも浙江省紹興市で作られる三国志に関連した紹興酒を紹介したいと思います。

 

ちなみに浙江省の紹興市で作られたものだけに貼られる、

中国政府認定の原産地証明マークがあるのですが、

 

 

以下のマークがついていれば、

本物の原産地で作られた正真正銘(本場)の紹興酒だという証明になるので、

 

覚えておくだけでも今後の紹興酒選びの際にも役に立つと思います。

 

 

また紹興酒の中でも特に上級とされるものを「陳年紹興酒」といいます。

 

 

「陳年」とは五年にかけて貯蔵されたものに使われる名前で、

 

「商売の神様」となった関羽をモチーフにした

「関帝(関公)陳年紹興酒」は絶品です。

 

これは五年ものですが、更に上級の十年ものであったり、

三年ものもあったりしますが、全体的に非常に価格がお手頃なのも魅力の一つです。

 

三国演義

最期に紹介するのは「三国演義」になります。

 

紹興酒も歴史が長いだけに粗悪品から非常に美味しいものまで色々とあります。

ただ美味しい紹興酒は余計なことせずともストレートに飲むだけでも非常に美味しいものです。

 

この「三国演義」も、「関帝(関公)陳年紹興酒」同様に、

非常に飲みやすい紹興酒となってます。

 

 

後はこの「三国演義」の紹興酒には、

 

数名の三国志の人物の名前がラベルに描かれており、

三国志好きにはたまりませんね。

 

ちなみにこれまでに以下の六種類のラベルは拝見したことがあります。

(曹操・劉備・孫権・諸葛亮・趙雲・貂蝉)