氷城の計
氷城の計とは、寒い時期に、
その寒さを利用して、一夜で氷の城(または砦)を作ってしまうというものです。
日本でも秀吉の墨俣城(一夜城)の話が有名ですが、
それと同じようなものです。
一夜で城が完成する事で、相手が受ける精神的ダメージが大きく、
戦略的にも砦を利用して戦う事ができる利点もあります。
実践&結果
曹操が馬超・韓遂連合軍と戦っていたころ、
馬超・韓遂の半端ない回数の夜襲に苦しめられていました。
横山光輝三国志(31巻193P・203P)より画像引用
それにより兵士達は睡眠不足に陥ったり、
疲労困憊の状態になっていました。
曹操はそれを打開するために、砦を築こうとしますが、
完成間際に火攻めや水攻めによって毎回破壊されてしまいます。
その度に一から砦作成をしなければならず、
曹操は途方にくれていました。
夢梅老人による解決策
そんな時に夢梅という老人が曹操の元を訪れ、
「砦をある程度作った所で、砦全体に水をかけていれば、
夜が明ける頃に砦が完成してるでしょう」とアドバイス。
横山光輝三国志(32巻21P)より画像引用
曹操は良い意見と思えば、
誰の意見でも素直に聞き入れる器の持ち主でもあるので、
夢梅老人が言っていた意味を瞬時に理解し、
その日すぐに実行に移します。
そして次の日に、氷の砦が見事に完成してしまうというものです。
横山光輝三国志(312巻30P・31P)より画像引用
砦が完成した事で、
馬超・韓遂軍の夜襲に悩まされる事がなくなるのです。
そして余裕が生まれた曹操軍は、
馬超・韓遂軍を撃破する為の戦略を練ることができるようになり、
最終的に賈詡の提案した「離間の計」により、
馬超と韓遂の関係は見事に崩れ去り、仲違いを始めたわけです。
そして最終的に曹操軍の勝利に終わったという感じですね。